
写真/黒澤義教
みなさん、こんにちは。暑い日が続いていますね。
さて今回は似ている4つのシードスパイス後編、キャラウェイシードとクミンシードを比べます。
立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ暑い日が続く中、ぐったりした体に元気をくれそうな、さっぱり爽やかなレシピをご紹介します。
♠キャラウェイシードとクミンシード料理に合うカロル・ナイニの音楽
見た目は似ているけれど味が全然違うキャラウェイシードとクミンシード。
キャラウェイシードとクミンシードですが、困ったことにサイズも形もそっくり!なんです。でも香りは全く違うので、使う時に香りを確認すれば間違えないはずです。キャラウェイシードは小さな茶色の楕円形でうねりがあります。そして4つの中で一番硬い種子です。キャラウェイシードもまた、前回のアニスシードやフェンネルシードと同じくセリ科の植物の種子です。少しクセはあるけれど、爽やかなパセリやグレープフルーツの香りで苦味があります。コールスローやザワークラウト、ライ麦パンなどの醗酵した酸っぱい食べ物によく使われます。またリキュールの香りづけにも使われます。ザワークラウトが有名なドイツやオーストリアでは群を抜く消費量だそうです。日本ではあまり使われていないのが残念なところです。合うお料理がすぐに思いつかないところに原因がありそうですね。
そして、4つの中では皆さんがいちばん馴染みがあると思われるスパイス、クミンシード。長さ約6㎜でキャラウェイシードよりやや大きく、三日月形で、種皮は淡黄色の縦筋があります。カレーを連想する独特の強い香りと、若干の辛味と苦味が特徴です。クミンの入っていないカレーは無いのでは?と言えるほど、カレーの香りを印象づけるスパイスです。インド料理にはたいてい入っています。最近、カレーがガンやボケ予防に良いと注目されていますが、老化予防効果のあるクミンの力も決して無関係ではないはず。クミンシードは、歴史上もっとも古くから栽培されているスパイスのひとつで、古代エジプトではミイラを作るときに防腐剤として使われていたそうです。すごいですね。現在では市販されているお米の虫除けなどにクミンの香り成分が使われ、穀物・乾物を害虫から守ってくれます。
前編、後編と4つのスパイスをご紹介してきましたが、よくよくみてみると全然違うスパイスたちでしたね。スパイスって楽しいですね。

左から、クミン、キャラウェイシード、アニスシード、フェンネルシード
クミンの塩レモン

材料
レモン(ノーワックス) 3個
塩 大さじ3
作り方
1.レモンをスライスして、容器(電子レンジ対応)にクミン、塩、レモンスライスを交互に詰めていく。
2.ラップをかけ電子レンジで5分加熱してかき混ぜる。
3.さらに電子レンジで3分加熱。粗熱がとれたら蓋をして常温で保存します。
(材料写真は、右矢印をクリック/スマホの方はスワイプして見てください)
キャラウェイのグレープフルーツグラニテ

キャラウェイシード 小さじ3
砂糖 80g
水 80ml
白ワイン 大さじ3
グレープフルーツ 2個
作り方
1. キャラウェイシードを粗く刻む。(キャラウェイシードは硬いので気をつけてください。)
2. 小鍋にキャラウェイシード、砂糖、白ワイン、水を入れ沸騰させ砂糖を溶かす。
3. グレープフルーツの果実を取り出す。(むいて取り出してもOK)
4. 2を漉したものとグレープフルーツをミキサーに入れ攪拌する。
5. バットに流し入れ、冷凍庫で1時間経ったら一度フォークで削りながら崩す。さらに冷凍庫で1時間経ったらフォークでかき混ぜて盛りつける。
(作り方写真は、右矢印をクリック/スマホの方はスワイプして見てください)
レモン塩でチキンをマリネ。
調味料としてキッチンに常備したい「クミンのレモン塩」を使って、今回はチキンをマリネしてマリネしてフライパンでソテーしました。このほかチキンを焼いてからレモン塩をかけるだけもさわやかでおいしい夏にぴったりのメイン料理に! さめてもおいしいのでお弁当にもいいですね! また、パスタのソースとして活用するのもおすすめ、エキゾチックで夏らしい味わいを楽しめます。
レモン塩は、できた直後はレモンの苦味を強く感じます。この苦みもおいしいのですが、少し寝かせるとまろやかになります。1週間以上寝かせてから使うことをおすすめします。とても腐りにくいので常温でも一年以上持ちます。たくさん作って置いておいてもいいかもしれませんね。ただ気温が暑い夏場は冷蔵庫へ入れおくのがベター。
もうひとつのレシピ、キャラウェイのグラニテは、アニスシードに変えて作ってもおいしかったんです! シードスパイスの味わい比べをするのも楽しいかもしれませんね。
微かな微笑みを浮かべたポートレートから彼女のチャーミングな魅力がいっぱいにあふれます。
ブラジルのリオで、サンバ・パゴーヂのグループにも参加していた女性シンガーのカロル・ナイニが、まるでブラジル音楽の愉しさの“シード(種)”のような初々しいファースト・アルバムをリリースしました。
リオの街角では、タンボリンやパンデイロといった楽器を持った人が集まると自然にサンバの演奏がはじまることがありますが、そんな風に自由に音楽を奏でる“パゴージ”の気軽な雰囲気が彼女にはあります。ショート・ヘアーでかわいいワンピースをまとい、まわりの人を笑顔にさせるキュートな表情は彼女のチアフルな音楽そのものです。
街角にあるトトスク・キッチンから香ばしい香りとカロル・ナイニの歌声が聴こえてきたなら、ステップを踏みながら元気にドアを開いてください。きっと、気持ちのいい一日がはじまりますね。
TOTOSK KITCHEN(Deli&Cafe&Kitchen atelier)
営業:9:00〜17:00(土曜11:00〜)日・月・火曜定休
住所:文京区水道2-8-3 1F
予約:ディナー&パーティ貸切り、記念日のケーキ、結婚式の引き菓子、贈答用のお菓子などお気軽に